2014年10月23日木曜日

不妊の胎が開かれて5

この子の名はヨハネ


エリサベツのおなかは、

日が増し、月が増すごとに、

大きくなっていきました。

そのおなかを見るたびに、

ザカリヤは思いました。

主はなんと真実ですばらしい方なのだろうと

本当に神に不可能はないと、

心から実感するのでした。


そして妻のおなかを触りながら、

子供に何かを話しかけようとすると、

彼は自分がおしであることに気づくのです。

そして思いました。

なんておれは不信仰だったんだろうか。

もう二度と神さまの言葉を疑ったりはしない。

もう不信仰はこりごりだと。


ザカリヤは、妻エリサベツに、

主の神殿であったことを、

何度も何度も筆談で話したことでしょう。

手振りや身振りを交えながら、

主が言われたとおりのことを書きました。

そしてその通りに、男の子を産みました。

近所の人々や親族はみな集まって、

主がエリサベツになしてくださった

大きな憐れみと愛に感謝し、

彼女とともに心から喜びました。


イスラエルでは、

8日目に幼子に割礼を施し、名前をつけます。

普通は父の名にちなんだ名をつけます。

それでみんなは言いました。

ザカリヤとつけようと。


しかし母エリサベツは言いました。


「いいえ、そうではありません。

ヨハネとつけます。

それでなければならないのです」


みんなは、反対しました。

そんな名前、あなたの親族の中に、

ひとりもいないじゃないかと。

そして父親に手振りで合図して聞きました。

この子に、何という名前をつけるつもりなのかと。


するとザカリヤは、

書き板を持って来させて、

こう書いたのです。


「この子の名はヨハネ」


そう書くや否やなんと、

ザカリヤの口が開かれ、舌は解け、

ものが言えるようになったのです。

彼は神をほめたたえました。


かつて御使いに不信仰な告白をした

この口が、いま神を賛美するくちびるへと変えられていたのです。

10か月ぶりに開いた彼の口は、

もう不信仰ではなく、 神の真実と憐れみに満ちた愛を賛美するくちびるへと変えられていたのです。

10か月にわたる、おしという懲らしめを通して、ザカリヤも妻のエリサベツも、主を信頼して、神のことばに従う者へと変えられていたのです。

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