2011年9月21日水曜日

愛のまなざしによる奇蹟

昨日、私は69歳で天国に帰っていかれた方の告別式、お葬式の司式をしてきました。この方は30年以上心を病んでいて病院で過ごされていました。ほとんど身寄りも無く、最後に
遠い親戚の方がもう危ないということで、教会の方に連絡してこられ、なくなる前日に私の妻が親戚の方と共に病院に行って福音を語ったのです。
もう口を動かすことの出来なかったこの人は、目をしっかりと見開いて、妻の語る福音に応答したそうです。看護士さんたちの言うには、話せないけれど、こちらの言うことははっきりわかっているということでした。
看護士さんが、言うには、とても正直な方で嘘をつけない方だったようです。だからこそ、病気になったのかもしれません。

親戚の方はクリスマスと誕生日の時に毎年、プレゼントを贈っていたようです。するといつもすぐに大喜びでお礼の電話がかかってきて、かえって恐縮するぐらい喜んでくれたそうです。昨年、病院にお見舞いに来たとき、連れて帰ってほしいと言われて、そうも出来ないので後ろ髪を惹かれる思いで帰っていったということでした。

この人にとって、30年以上の間、病院で友達はいたでしょう。でも寂しくて孤独な日々だったと思います。そして人生の最後に、神さまはこの人のところに私たちを遣わしてくださって、イエス・キリストの話を聞くことが出来たのです。嘘をつかなくてもいい人、初めて自分のことをこのままで本当に愛してくださる人に出会えて、心から本当にうれしかったでしょう。安心して、彼女は天に帰っていきました。イエス様とともに・・・

聖書の中に生まれつき盲人の方の話が書いてあります。
この人は道端で物乞いをしていました。当時、そういう仕事しか盲人の人には無かったのです。誰も彼に目を留めず、時たま、お金や物を投げ入れてくれる人がいるぐらいです。
でもイエス様は、彼の傍らに立ち止まり、彼に目を留め、心を向けられるのです。
あなたが、今もし、あなたに誰も目を留めてくれなくて孤独を感じているなら、
あるいは周りにたくさん人はいるけれど、誰も本当のあなたをわかってくれなくて、
孤独を感じているなら、今日ここに来たことは偶然ではありません。
イエス様はあなたに目を留め、心を留められたのです。

この盲人に目を留めて立ち止まられたイエス様の周りにイエス様の弟子たちがいました。
弟子たちはひどいことを言いました。「この人が盲目に生まれついたのは、この人が罪を犯したからですか。それとも両親ですか。」
ひどい言葉ですね。でも当時の人たちは、皆こんな風に考えていました。ハンディーがあるのは、罪を犯したから、神さまのばちが当たったのだと。
今は盲目の人にそんなことを言う人はありません。でも、何か問題が起こると、「この子がこうだから、親がこうだから、先生がこうだから」と今も同じように犯人探し、原因探しをしています。実は人間は今も変わらずに誰が悪いのかと犯人探しをし続けているので
す。

イエス様は言われました。「この日が罪を犯したのでもなく、両親でもない。この人に神の業が現れるためだ」
盲目なのはこの人にとって自分でどうすることも出来ないマイナスでした。
ところがイエス様は、それをマイナスだとは言われずに、盲目だからこそ、神さまの愛を知り、神さまの恵みを受け、神様の御業を見ることが出来るのだと言われたのです。
自分でどうすることも出来ないマイナスこそ、神様が愛を示し奇蹟を成してくださるところなのです。

あなたにとって、これさえなければということがありませんか。
ところがイエス様は、そのこれさえなければということ、これだけは出来ないということが、あなたにとって神さまの愛を知り、神さまの恵みを受け、神さまの奇蹟の業に預かることの出来るところなのだと言ってくださるのです。

私たちの教会に、以前鹿児島にいた人が居ます。彼女には自閉症の子がいました。その子が幼稚園になるころ、いろんな幼稚園を探しましたが、どこも、この子を受け入れてくれませんでした。彼女は心が痛みました。この子がこうでなければ、この子を責めてみたり、自分を責めてみたり、でも何も変わりはしませんでした。そしてやっと一つの幼稚園
がこの子を迎えてくれました。全く普通の子どもたちといっしょに、園生活をさせてくれたのです。彼女は喜びました。それはキリスト教の幼稚園でした。彼女は始めて教会に足
を運びました。
そして、そこで。この盲人の話を聞いたのです。
「この子が自閉症なのは、この子が罪を犯したからでもない、親が罪を犯したからでもない、この子に神のみ業が現れるためです。」
今までずっと自分を責め子どもを責めていました。そして苦しく解決の無い日々。
生まれて初めて、聴いた言葉でした。「あなたが悪いのでも子どもが悪いのでもない。この子が神様の愛を知り、神さまの恵みを受け、神さまの奇蹟の御業が現れるためです」
彼女は涙があふれてきました。初めて心の重荷を下ろして、希望がわいてきました。
そして、奇蹟が起こったのです。神さまは言葉どおりに奇蹟を、この子に始められたのです。この子の自閉症は癒されていきました。
成人した今、彼女は完全に直っています。誰も彼女がかつて自閉症だったとは気づかないでしょう。何とこの家族の中で、今は彼女が一番の稼ぎ頭なのです。

神さまは、今日あなたをここに呼ばれました。
あなたに心を向け目を留められたイエス様は、あなたに言われます。
「あなたにとってマイナスと思っていたこと、これさえなければと思っていたこと、もう
自分ではどうすることも出来ないこと、それはあなたが悪いのでも誰かが悪いのでもな
い。」「もう自分を責めることも、誰かを責めることも止めなさい。私は、そのマイナス
を通して、あなたに私の愛を示し、恵みを注ぎ、奇蹟を現そうと」
今日あなたはイエス・キリストのもとに来られました。あなたがイエス様を信じるなら、
この言葉があなたにも成就するのです。

今、イエス様の愛を受け入れ、イエス様を信じてください。

お祈りいたします。

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