2015年3月24日火曜日

十字架の生涯 イエス・キリスト 第18回 さまざまな裏切り2

サタンがはいったユダ

 祭司長や律法学者たちはイエス様が権威を持って語り、
多くの人に慕われ、神の力強い栄光を現わしているのを見て、
妬ましく思い、憎んでいました。
そして殺したいとさえ願っていたのです。
彼らはイエス様を殺すための良い方法を考えていました。
 ちょうどそのとき、十二弟子のユダに、サタンがはいったのです。
聖書ははっきりと書いています。
ユダに、サタンがはいったと。
サタンがはいったとき、
ユダはすぐに出かけて行って、祭司長たちや宮の守衛長たちと、
どのようにしてイエス様を彼らに引き渡そうかと相談したのです。
彼らは喜んでユダに金をやる約束をしました。

サタンがはいってしまったユダは、
イエス様をたったの銀30枚で売ってしまったのです。
イエス様はゲツセマネで祈り終えられたとき、
ユダは剣や棒を手にした大ぜいの群衆といっしょに
イエス様を捕えるために近づいてきたのです。
この群衆は、祭司長、民の長老たちが差し上げたものでした。

ユダはイエス様に近づき、
「先生。お元気で。」と言ってイエス様に、
口づけしようとしました。
イエス様は言われました。

「ユダ。口づけで、人の子を裏切ろうとするのか。」

ユダは、群衆と合図を決めていたのです。
「私が口づけをするのが、その人だ。その人を捕まえるのだ。」と。
それでユダはイエス様に口づけをしたのです。
そのとき、イエス様は彼に言われました。

「友よ。何のために来たのですか。」

そしてイエス様は祭司長、長老たちの差し向けた群衆の手によって捕えられたのです。

 どうしてユダはイエス様を彼らの手に引き渡したのでしょう。
しかもたった30枚の銀貨で、
あのイエス様を売り渡してしまったのでしょう。
それは彼にサタンがはいったからです。

 ではどうしてユダにサタンが入ったのでしょう。
他の誰でもなく、なぜユダにサタンがはいったのでしょう。
サタンは無理やり人にはいったり、人の心を占領したりは決して出来ません。
人が心を開き、罪を持ち続けるとき、
サタンは自分の場をその人の中に作り、はいりこんでくるのです。

 ユダはイエス様に信頼されていました。
とても信頼されていました。
だから弟子たちの会計係を任せられていたのです。
ところが、彼はその信頼を裏切って、
弟子たちから集めた会計のお金を使い込んでしまっていたのです。
もしかしたら、悪気があったのではなく、
丼勘定でやっていたら、そうなったのかもしれません。

 でも彼には悔い改めるチャンスがありました。
十字架にイエス様がかかる前、
ベタニヤで、マリヤがイエス様の足に高価なナルドの香油を塗ったとき、
イエス様ははっきりとマリヤをほめられたのです。
このとき、ユダは目を覚ますべきでした。
悔い改めて、イエス様に全てを告白して罪から離れるべき時だったのです。

 しかし彼は悔い改めなかったのです。
そしてサタンが彼にはいってしまったのです。

 サタンは滅ぼすものです。
イエス様が売ったあとにユダは、
イエス様が罪に定められたのを知って後悔し、
銀貨30枚を祭司長たちに返して
「私は罪を犯した。罪のない人の血を売ったりして。」
と言ったのですが、彼らはとりあわず
「私たちの知ったことか。自分で始末することだ。」
と言われたのです。

ユダは銀貨を神殿に投げ込んで、
立ち去り、外に出て行って首をつって死んでしまったのです。

 もしユダがもうしばらく待っていれば、
イエス様の十字架の復活を他の弟子たちとともに体験できたでしょうに。
もしユダがこのときも、
悔い改めて、主の前に立ち返っていれば、主は赦されたでしょうに。
彼は後悔しましたが、悔い改めなかったのです。
そしてサタンは彼を使ったあと、彼を捨てて、彼を死に追い込んだのです。

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